取り組み

データ分析と機械学習:はじめに

概要

JPデジタルでは、データ分析・機械学習・エンジニアリングの専門スキルを駆使し、日本郵政グループのデータ活用を伴走支援しています。例えば、P-DX(注1)の実現に向けて次のような取り組みを実施しています。

  • 配達物数の需要予測:郵便局の配達業務を支援するための配達物量の予測システムを開発しています。
  • 郵便局の販売切手の在庫調整:販売機会損失の評価や需給調整ロジックの効果推定を行い、利益最大化に向けた切手の供給量調整を支援しています。

これらの取り組みにおいて、問題特定・予測・最適化・効果評価などを行いデータに基づく意思決定を実現しています。また、継続的に価値を提供し続けるため、アドホックな分析だけにとどまらず、MLOps(注2)を取り入れた機械学習システムの開発・運用も行っています。内製化のメリットであるスピードや柔軟性を活かし、高速なプロトタイプ開発と価値検証、フィードバックを踏まえた継続的な改善などを通して、本当に価値のあるソリューションを作り上げることを目指しています。

(注1) P-DX(Postal Digital Transformation): データ駆動型のオペレーション・サービスを目指す郵便・物流事業改革
(注2) MLOps:機械学習を使ったシステムの開発・運用を効率よく実施するためのベストプラクティス

目的

日本全国に張り巡らされた郵便ネットワークや、郵便・ゆうちょ銀行・かんぽ生命を含めたグループ全体が持つ膨大な顧客基盤から、日々大量のデータが生み出されています。これらの豊富なデータを保有していることが日本郵政グループの強みの一つであり、保有データを最大限活用したサービス・オペレーションの革新を実現することが重要な課題です。
JPデジタルでは、グループ各社におけるデータ活用事例の創出と、自律的かつサステイナブルなデータ活用を実現するための環境構築・人材育成を目的として、グループ各社のデータ活用を伴走支援しています。

今後の展望

より大きな価値創出を目指して、データ活用の取り組みを一層強化していきます。日本郵政グループのような巨大な事業においては、たった1%の生産性改善であっても莫大な経済的価値を生み出すことができます。このスケールメリットを最大限活かせるようなシンプルかつ効率的なソリューションの開発に取り組んでいきます。
また、データ活用をより一層加速するため、データ分析を行う分析者や開発者の体験向上も重要な課題だと考えています。最近では生成AIを分析・開発業務に取り入れることで大きな生産性向上を実現しています。引き続き最新技術も取り入れつつ、分析者・開発者が最大限に能力を発揮できる環境の整備に取り組んでいきます。