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社員Interview

服部友美×鈴木慎一朗

リリースから3カ月で100万ダウンロード
部署や会社の壁を乗り越えて
つくりあげた「郵便局アプリ」開発秘話

日本郵便で法務や労務、企画の業務に従事して、フロントライン業務も経験したのち、DXの推進を担う部署に移ってきた服部友美さん。郵便局での業務を経験し、その後、情報システムサービスの子会社や日本郵政のIT/DXの部門を経て、2021年7月のJPデジタルの立ち上げ時には社内インフラの構築を推進してきた鈴木慎一朗さん。

2人が中心となって開発を進めてきたグループプラットフォームアプリの「郵便局アプリ」は2023年10月にリリース。約3カ月で100万という、想定を上回る速さでダウンロード数が伸びた。アプリ開発の舞台裏について話を聞いた。

しっかり伝えていくことが大事。そのうえで最適解を探る

──チームをまとめあげるスクラムマスターである鈴木さんは、どのようなミッションや仕事を担っているのでしょうか?

鈴木:私は、プロジェクト推進の妨げになるような障害を取り除くことや、チームの継続的なプロセス改善の推進を担っています。

たとえば、外部のビジネスパートナーや他のスクラムとの障壁をなくすためにはどうしたらいいかを考え、実行に移しています。また、開発フェーズごとに成果物ができあがってくるので、それに伴い確認すべきことが発生したら、適切な部署に確認をお願いしたり、タスクが遅延なく回るようにしたりしています。

鈴木さん

──プロジェクトを進めるうえでは、どのようなことを工夫されているのでしょうか?

服部:私はプロジェクトオーナーでもスクラムマスターでもないのですが、プロジェクトを前に進めるためには、まず相手に理解してもらうことを大事にしながら取り組んでいます。

JPデジタルには、いろいろな会社から人が集まっており、その人たちのなかには郵便局に関してわからないこともたくさんあると思います。その際には「これはこういうことなのです」とわかりやすく説明することを心掛けています。またJPデジタルと日本郵便の部署間の橋渡しや「通訳」の役割も担っています。

また、特に工夫していることは大きく2つあります。

1つ目は、キーパーソンを探すことです。

どの部署にも必ずキーパーソンがいるので、まずそれが誰なのかを把握して、その人に同意や共感してもらうように、何度も繰り返し話をするようにしています。

2つ目は、自分1人ですべてをやりきろうとしないことです。

これまでさまざまな困難がありましたが、それを乗り越えるため、いろいろなメンバーの力を借りたり、適材適所となるようこの人はこうしたほうがいいと見極めたりしながら進めてきました。

というのも、周りの人たちはそれぞれにとても得意な分野があって、自分が10時間かけて頑張るより、それらの人に少し力を貸してもらうだけで、半分の時間でできたりするのです。チーム1人1人の力は大きいです。これやりましょうかと言ってやってくれたり、助けてくれたりする人たちがたくさんいます。

服部さん

鈴木:情報共有をしっかり行い、極力問題が発生しないようにして、たとえ何か不都合なことが発生したとしても、それが大きくならないように対処しています。

やはり、チーム間やスクラム間、組織間でどうしても揉めてしまうこともあります。そうなりそうだなと察知したときには、事が大きくなる前に、然るべき人に情報共有をするようにしています。

たとえば、アプリを開発しているスクラム内で話題に上って、のちのち別のスクラムにも話さないといけないことが出てきた場合には、「いまこちらのスクラム内ではこういう会話をしているので、またそのときには適宜連携をします」というような事前共有を行っています。急に話が来て、相手が驚いてしまうようなことがないよう気をつけています。

また、何か課題が出てきたときに、それはなぜなのかを自分なりに分解し、自分がどうにかできる範囲であれば対応しますが、そうでないときには、適任の人を頼って課題の解決をお願いするようにしています。

──情報の共有にあたって、難しいことなどはなかったのでしょうか?

服部:最初はスクラム内での会話のキャッチボールさえも難しかったです。各会社の文化や各部署が課されているミッションの違いもありますし、これからこのスクラムで何をやるのかという目標の共通認識も作られておらず、隔たりは大きかったです。

そういうときには、とにかく会話をしました。スクラムは毎日開催されていたので、最初はそんなに会話をする必要があるのかなどとも思っていましたが(苦笑)。毎日タッチポイントを実施することでタイムリーに相談できますし、共有や状況把握もできるので、外部の人たちも含め相談しやすくなりました。

──そういった苦労や困難に遭遇したとき、どのようなモチベーションで乗り越えてきたのでしょうか?

服部:自分に負けないこと。これ以外ないです(笑)。他の人との競争や自分に対する評価にはあまり興味がないのですが、自分より100万倍も頑張っている人の姿を見ていると、ここで自分は倒れて迷惑かけられないな、これは一緒に走りきらないといけないと思って。
自分なりにエネルギーを毎日最大値まで使い切っていたので1日が終わると抜け殻のようになっていて、とにかく自分との戦いでした。

正直、「郵便局アプリ」をリリースするまでの2年間、これで本当に正解なのかなと思いながら進めてきました。さまざまな評価テストは行ってきたものの限りがありますし、より多くのお客さまにお使いいただくまでは何が正解なのかわからなかったです。でも、いまアプリストアやSNSでさまざまな反応が返ってきたりして、お客さまにも届いているのだなとつくづく実感しています。

いまは、お客さまにご指摘いただいたことを改善につなげる検討を繰り返し行っています。改善を行うことで、お客さまにも自分のコメントをちゃんと見てくれているのだということが伝わると思っています。

服部さん

みんながいたから、成し遂げられたこと

──アプリを開発するなかで、こだわったポイントはどこでしょうか?

服部:ポスト検索の機能です。これは本当に日本郵便の本社だけでなく、支社社員も、郵便局社員も、さまざまな社員の協力がなければつくれなかったものです。

郵便ポストのデータなら郵便局が当然持っているものと思っておられる人も多かったと思うのですが、実は業務管理するためのデータはあっても、お客さまが必要とする緯度経度などのデータがなかったので、本当にそれはゼロからつくりました。データをつくるとなると、私たちのチームだけでは対応できないので、ポストの所管部などさまざまな部署の人たちに協力してもらい、環境を整えていきました。また、実際のデータ作成には支社・郵便局社員の皆さんにも協力してもらい、1つ1つポストの位置設定を行っていきました。
関わってくれた全員が一緒になって取り組んでくれたからこそ、この「郵便局アプリ」が完成したのだと思っています。

実は、ポストの情報を見える化しようという取り組みは、過去にも何度かあったようなのですが、タイミングだったり、技術だったり、いろいろな理由で断念してきた歴史があって。そういった歴史のなかで、今回形にできたことは感慨もひとしおです。

鈴木:アプリは、どうしても既存のシステムのインターフェースの範囲内でしか表現ができないので、お客さまから見るとこういう動線にしたほうがいいと意見をいただいても、なかなか思うようにはいかないこともあるのです。そういった制約があるなかでも、最大限に見やすく、使いやすくしようと開発にはこだわってきました。アプリストアやX(旧Twitter)のコメントも全部見ているのですが、使いやすいというコメントがあると嬉しいです。改善すべき点はこれからどんどん直して、お客さまにとってより使いやすいものにしていきたいです。

──たった3カ月で100万ダウンロードというのは驚きです。それを聞いたとき、どのような感慨を持ちましたか? それと、これからどうしていきたいですか?

服部:客観的に「100万ダウンロードいったんだ」という感覚であまり感情の変化はありませんでした。

それよりも100万人にダウンロードされたということは、それだけお客さまとの接点ができているということなので、そこから出てくる改善点は極力早く直したいという気持ちが強くて。開発時に私たちが諦めざるを得なかったことなど、やはりお客さまからも厳しい指摘をいただいているので、そこはすぐにでも改善したいです。

また、今回はマーケティングチームにも協力してもらい、いろいろな方面でプロモーションを組んでもらったこともあって、これだけお客さまにダウンロードしていただけたのだと思っています。あらためて、きちんと戦略を練ってプロモーションすると全然違うのだと実感しました。

鈴木:私は嬉しさが2割、「もっとこうしたい」という気持ちが8割です。

ダウンロード数などの数字を見ると、本当に使われているのだと実感します。また「使いやすい」というお客さまからのコメントがあると嬉しいです。誰かが使ってくれているもののために頑張るというのは、自分にとってはやりがいにつながります。これからもどんどんアプリは改善をしていきますが、その結果、改善点に言及されていた人がどう反応してくれるのかという点も楽しみです。

鈴木さん

さらにグループ一体となって、より良いものに

──現在、チャレンジしていることは何でしょうか?

服部:いま、次の大きい開発が走り始めようとしています。すべてではないのですが、これまでの体制は1度リセットして、また一緒に取り組んでくれる人たちを集めて、説明して、新しい体制をつくっていくところです。

「郵便局アプリ」は、グループのプラットホームとして発展させていくので、今後日本郵便以外のグループ各社社員もプロジェクトにアサインされていきます。おそらく日本郵便がこの取り組みを始めた頃と同じような困難があると思うので、そこには寄り添い、それぞれの立場も理解しながら、グループ一体で取り組んでいけたらと考えています。

私は日本郵便でのキャリアしかなく、グループ各社のことはまったくわからない状態なので、自分にとっても新たなチャレンジになっていくと思います。

何事もなく上手くやりきろうとするのは正直難しいです。協力者や賛同者を少しずつ増やして、一緒にやっていきたいです。協力者が増えれば、それだけパフォーマンスも上がりますし、推進するエネルギーも全然違います。やはりチームの力ってすごいなと思います。チームの力を最大限発揮できるように、自分がというより、みんなで頑張っていきたいです。

鈴木:いまの「郵便局アプリ」は、郵便・物流関連の機能だけですが、今後グループ各社との連携も始まります。それぞれの雰囲気も違いますので、多様な人たちとしっかりコミュニケーションを取り、場面や相手によって柔軟に対応していきながら、新たなリリースに向けて取り組んでいきたいです。

──最後に、これからジョインされる皆さんにメッセージをお願いします。

鈴木:既存の郵便局のサービスを利用するお客さまに対しても、当然使いやすくしていきたいと思っていますし、郵便局社員の業務の負担軽減にもつながってほしい。そのための「郵便局アプリ」にしていきたいと考えています。

そういう思いに共感できる人とぜひ一緒に仕事ができたら嬉しいです。

服部:あまり役職にとらわれず、これまでの経験もあまり関係なく、何かを頑張りたいという気持ちさえあれば大丈夫だと思います。

ただ、受け身ではなく、いまどういう状況に置かれていて何をやらなきゃいけないのか、ちゃんと判断して自分なりに仕事を回していき、無理だったら人を巻き込む、そういう能動性や前向きさは必要だと思います。それがあるだけで、すごく楽しく仕事ができます。明るく前向きでいれば、とりあえずなんとかなるかもしれません(笑)。そして最後までなんとかやりきろう、そういう気持ちを持つことも大事ですね。

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