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社員 Interview

清水淳×加藤怜

課題は山積み、プレッシャーだけど面白い――DXを加速するエキスパートの矜持

JPデジタルには、さまざまな分野のエキスパートが働いています。JPデジタルで活躍するエキスパートの方々にとって、JPデジタルとはどんな場所なのか。データ分析スペシャリストの清水淳さん、UI/UXスペシャリストの加藤怜さんに話を聞いた。

データの力で日本をもっと便利で豊かに

――データ分析官とは、どんな仕事なのでしょうか?

清水:データ分析官の役割は、さまざまなデータを分析し、ビジネスの意思決定やサービスの改善、新規事業の創出などに貢献することです。
これまで日本郵政グループは、お客さまの暮らしに直結する膨大なデータを有しながら、うまく活用できていませんでした。もったいないですよね。グループ各社に散在するデータを組み合わせ、有効活用できれば、日本をもっと便利で豊かにできるんです。

――グループ各社のデータを組み合わせることで、お客さまにどんなメリットがあるのでしょうか?

清水:例えば、お客さまの同意を得て、そのお客さまに関するかんぽ生命保険とゆうちょ銀行のデータを組み合わせれば、お子さんが生まれたら銀行口座を作って、学資保険に入って、お年玉も積み立ててと、スムーズにより良いライフプランを提案・提供できるようになります。日本郵政グループのサービスを使っていただくことで、お客さまのライフタイムバリューを最大化させていくことができるのです。

――将来的にはどのようなことを考えているのでしょうか?

清水:将来的には、郵便局のサービスと他のサービスを連動し、転居の際の役所への届け出やクレジットカード情報の変更なども可能になるかもしれませんね。データを使ってさまざまな手続きを効率化・自動化していくことは、私たちの暮らしをより便利にするために、とても大切なことです。 お客さまだけではありません。データを使って日本郵政グループ自身の業務効率化にも取り組んでいます。例えば、点在する郵便ポストの位置情報を活用し、効率的な集配ルートを作っています。お客さまの期待に応えるための時間を捻出するためにも、グループ内の業務効率化は急務です。

リアルとデジタルの両面から、UI/UXを改善

――UI/UXスペシャリストとして、どんな仕事をされているでしょうか?

加藤:UI(ユーザーインターフェース)とは、ユーザーとサービスをつなぐ接点のことです。UX(ユーザーエクスペリエンス)とは、ユーザーがサービスを通して得られる体験や経験のことです。
私の仕事は、お客さまへのインタビューやユーザビリティテストを通してUI/UXの課題を炙り出し、より良いサービスに進化させていくことです。例えば、アプリを使う上である箇所で迷ってしまうお客さまが多いなら、なぜ迷ってしまうのか話を聞かせてもらいながら改善策を考えていきます。
特徴的なのは、Webサイトやアプリだけではなく、郵便局のデジタル発券機やデジタルサイネージなど、リアル店舗のUI/UXの改善にも携わっているところでしょうか。郵便局にお越しくださったお客さまが、入り口から入ってまずどこを見るか、どんな導線を通るのか、何をするときに迷ってしまうのかを調査しています。

――リアル店舗のUI/UXが加わると、一気に難易度が上がりそうですね。

加藤:リアル店舗のUI/UXに携わるのは、私自身キャリアを通じて初めてのことです。すごく難しいですね(笑)。ただ、学べることも多いです。JPデジタルでは、リアルの郵便局とデジタルとを融合する「みらいの郵便局」構想を掲げ、2022年4月から、大手町郵便局を舞台にさまざまな実証実験を行っています。初めて作るサービスはまずここで試し、「これなら大丈夫」とある程度自信が持てた段階で全国に普及させていきます。Webの場合は一気に普及させてから改善してくというアプローチを採るケースも多いので、「なるほど、リアルの場合はこうやるんだ」って。

――加藤さんにとっても挑戦なのですね。

加藤:そうですね。リアルとデジタルの融合は、全国のUIUXデザイナーの挑戦でもあります。

JPデジタルに、エキスパートの思考回路を浸透させる

――JPデジタルでは、清水さんや加藤さんのようなエキスパートと一緒に働くことで、社内のスペシャリスト人材の育成にも取り組んでいます。社内のコミュニケーションで工夫していることは何ですか?

加藤:メンバーの壁打ち相手になることはよくあります。例えば、郵便アプリの使いやすさを調査する際に、そもそもなぜそれをやるのか、優先して調査すべき画面やタスクは何かなどを問いかけ、一緒に整理していくということをしています。

またよくあるのが、「とにかく使いやすくしてほしい」と、ざっくり相談されるケースです。そもそもデザインとは、最初に「誰に対して何を届けるか」を決め、それを実現するにはどんな機能が必要か、それらをどう見せればいいのか、いくつものレイヤーが重なって作り上げられていくものです。ですから、一番上の見た目だけ変えても真の課題解決につながらないケースも多いです。社内では、相談されたらまず「なぜやるのか?」に立ち返るように促しています。

清水:私も意見を求められることが増えましたね。前職は周りがデータ分析の専門家ばかりで、お互いに相談しながら仕事をしていましたが、ここでは「データのことなら清水さんに聞けば何でも分かる」というふうに見られます。こう見えて結構プレッシャーなんですよ(笑)
コミュニケーションで大事にしているのは、専門用語を使わないことです。なるべく日常会話で使うような簡単な言葉や例え話で伝えるようにしています。

全国2万4000の郵便局を、よりお客さまの笑顔を生み出せる場所に

――お二人から見て、JPデジタルの課題はどこですか?

清水:課題だらけです。一から作っているので、毎日何かしら問題が起きますし、やらなきゃいけないことは膨大にあります。
特に、データ分析の領域は世の中の動きがものすごく速いです。シリコンバレーを中心とした先進企業との大きな溝を埋めつつ、そのスピードに追いつける体制を作って行く必要があります。そうすることで、お客さまの生活を豊かにし、世の中をもっと楽にしたいと思っています。

――難しいチャレンジだと思いますが。

清水:もちろん簡単ではありませんが、前職の楽天でも取り組んできたことです。楽天は、2006年に「楽天経済圏」構想を発表し、買い物や旅行、金融、エンターテイメントなど、日常生活のあらゆるサービスを提供するプラットフォームを構築していきました。買い物をしたらすぐに届くとか、ポイントが貯まってうれしいとか、ユーザーの日常を幸せにすることを目指して仕事をしてきました。
郵便局にもそういったことが必要だと思っています。切手が買えるとか、現金書留を送れるとか、そういったことはもちろん大事ですが、データを使えば、全国2万4000局の郵便局をもっと楽しく、よりお客さまの笑顔を生み出せる場所にできるはずだと考えています。

加藤:私も同じように思います。そのためにも、何か物事を決めるとき、社内調整よりお客さまのことを考える時間を多く取ることが大事だと思います。今はまだ、各関係会社間でどうすり合わせるかなど前職のベンチャー企業と比較して多くの調整ごとが入ります。
どうしていけばいいのか。まずは、「お客さまのことをもっと知るところから始めよう」と思っています。お客さまのことを知り、悩みに共感し、好きになって、ようやくお客さま目線で物事が見られるようになると思うのです。
それを続けていると、お客さまが少し困っていたとか、悩んでいたとか、そういうことがものすごく気になるようになってきて、「これを解決するにはどうすればいいのか」「またインタビューしてみよう」と考えるようになります。そうなるまでサポートするのも、私たちの仕事です。

――お客さまのことを考えるのはもちろんですが、お二人は一緒に働くメンバーのことをすごく考えているなと感じます。

加藤:そうですかね(笑)。社内のメンバーには、お客さまへのインタビューや調査を通して、お客さまと接する楽しさや、新たな気づきを得られる面白さ、みたいなものを感じてもらえたらいいなと思っています。

清水:最近は、グループ各社から「人を育ててほしい」という要望をいただくようになりました。そこで、データ分析やマーケティングに関するワークショップを開いています。例えば、「天気や地図などのオープンデータと郵便局のデータを掛け合わせれば、こんなに面白いことが見えてくるよ」といったように、データ分析の楽しさを広めているところです。

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